僕はこなたん
2007.05.28(Mon)

「もってけ!セーラーふくをみんなで買おうオフin秋葉 」に参加しちゃいました!
見慣れない単語に驚いているそこの君。
「もってけ!セーラーふく」とは「らき☆すた」というアニメの主題歌で、
一度聞いたら忘れないそのキャッチーなメロディーラインで、今オタク達の間でブームを巻き起こしているんだ。
その証拠に、ファンがニコニコを始めとする動画サイトで、テレビサイズの音源を幾度と無く再生しているんだ。
発売日があと一ヶ月先立ったら、待ちきれなくて死人がでてたに違いないよ。

今回、その発売日に聖地アキハバラで皆でCDを購入しようという、オフ会が企画された。
2ちゃんの企画だから嫌悪感は否めないけど、「らき☆すた」でお祭り騒ぎができるのは悪くないと思うんだ。
気付いたら、僕は参加する気マンマンだったのさ。

19:00に電気街口のロータリー前に集合ということなので、5限の授業を早めに抜け出すと、電車に飛び乗りなんとか30分前に到着。
辺りはもう暗く、既にたくさんの同胞が列に並んでいて、まさにオタクの祭りって感じだった。
列の中に入ると、近くにいた同年代の太めの男が僕に話しかけてきて、二言目には「モンスターハンターしませんか?」と言ってきた。当然お断りしたんだけど、正直ビックリしたね。
しばらくすると、前の方で幹事の説明が始まったんだけど、遠くてちっとも聞こえなかった。
また、前方にいたオタカップルがどうしようもなくて、彼氏のほうが「こなたん」の口をすると、女の方がそれをマネしてこなたんの口調でなんか喋りだすんだ。




こなたん(※誰かの絵です。問題あったら削除します。)


やらせたい気持ちは分かるけど、それはNGだってなんで分からないかね。やるなら家でやりなさいよ。
だから、そのときむしょうに腹が立ってね。眉間にしわ寄せて怒りを露にしたんだけど、口は「こなたん」にして大人しく待つことにしたよ。

やがて列が動き出すと、一同はぞろぞろとゲーマーズ本店に向かった。
途中、さっきの女の鞄からCDが覗けたんだけど、ジャケ絵がテニスウェアを着たアニメのイケメンで、なんだか切なくなったね。彼らはお互いどこに惹かれたんだろう・・・。

店の前はもう、やばかったね。コミケを彷彿させたよ。
テレビの取材なんかも来て、まさにカオスだった。
僕はとうとう怒りが頂点に達して、買ったら一度元の広場に集まることになってたんだけど、行かずに帰る事にした。

このオフ会のせいで、秋葉の駅前は人込みでなかなか前に進めない状況だった。手提げの袋にCDを入れていたので、ヒビが入らないか心配で、恐る恐る歩いていると、取材の人が僕に話しかけてきた。

「オフ会参加者ですか?」

だって。
僕ははっきり違いますと言って、それからこなたんの口をしたんだ。
取材の人は、それはもうビックリして何も言わずにその場を去ったよ。
あぁ、すっきりした。


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// 02:08 // 私の創作物 // Trackback(0) // Comment(5)
 サファリパークへようこそ
2007.05.21(Mon)

皆さんご存知の「ポケモン」。
その世界に、サファリパークなるものがある。
そこでは富士サファリパークのように猛獣を車の中から見るのではなく、自分の足で園内を周ることで、ダイレクトにポケモンと触れあうことができる。
しかも、もし
気に入ったポケモンがいたならサファリボールという、園内限定のモンスターボールでお持ち帰りすることができる。
この痒いところにまで手の届くサービスのおかげで、利用者は年々増加している。

俺は短期間だが、そこでアルバイトをしたことがある。
以下はその時に起こった出来事である。


園内のポケモンは、草食系の大人しい種類を揃えているが、闘牛で使われる様な暴れ牛もいるし、鋭い鎌を持った大型の昆虫もいる。
十分に注意しなければ、命の危険もある。

それは俺がまだ研修中の頃に起こったことである。
その時は、ポケモンの生態に詳しそうな、探検帽を被った冒険家風の男を案内した。
彼は園内に入る前に、リュックサックから虫除けスプレーを取り出し、全身に振り掛けていた。「虫除けスプレー」とはその名の通り、ポケモンの嫌がる匂いで、ポケモンを寄せ付けないようにするアイテムだ。

彼の行動を疑問に思っていると、


「ちょいと頑丈なポケモンが欲しくてね。」

と一流のポケモンハンターのような口調で俺に言った。どうやら
スプレーごときで怯むポケモンには用はないということだろう。
彼はまだ足りないのか、スプレー缶をカラカラ言わせながら体中が真っ白になるぐらいかけると、それから園内に消えた。
部屋には虫除けスプレーの不快な匂いが残った。


彼が園内に入ってから、30分後。緊急事態を知らせるブザーが突如鳴った。客には万が一の場合に備え、位置を知らせる通話のできない無線のようなものを携帯させている。
俺が駆けつけると、そこには満身創痍の、先程の男が倒れていた。

「早く、ここから逃げるんだ。・・・奴が来る。」

と彼は応えた。俺は不安になり、あたりを見回すと物陰にラッキーという、卵をお腹で温める大人しいポケモンがいた。





遭遇するのが困難で、出会えば名前の通り、ラッキーである。

このポケモンなら危険はないだろうと思い、俺は彼を抱き起こして本部まで担ぐことにした。本部まで大した距離ではないので、わざわざ救護チームをよぶこともないと思ったからだ。

彼を担ぎながら、ゆっくり歩を進めていると、俺のシャツの裾をひっぱる感触があった。
後ろを振り向くと、さっきのラッキーだった。愛くるしい瞳で、俺を見つめていた。

「俺はこの人を助けるために急いでいるんだ。後にしてくれないか、ラッキー。」

俺はそういうと、ラッキーには悪いが構わず先を急いだ。
しかし、なんだってこの中年はこんな酷い怪我をしているんだろうか。園内には、人間をこれほど痛めつけられる力の持ったポケモンはそうはいない。ましてやこの男、かなりポケモンの扱いには「慣れた」ように見えた。
今になって薄気味悪くなり、ラッキーが喋ることができるなら一部始終を聞きたいと思った。


数刻もしないうちに、また先程と同じ感触を背中で感じた。振り向くとやはりラッキーがいた。ラッキーは瞳を輝かせながら、俺を見上げた。

「男を置いていけ。」

ドスの効いた、野太い声が俺の耳に入った。
信じられないだろうが、ポケモンが喋ったのだ。愛くるしい外見とは逆で、ヤクザのような底から響くような声で喋るラッキーに、単純にビビった。自然、敬語になる。

「彼は重態です。一刻を争うので、お言葉に従うことは出来ません。」


俺は震える声で言った。

「置いて行け。さもなければ、お前もその男のようになるぞ。」

それに従い、男を下ろした。
ラッキーは男のもとに歩み寄った。傍目から見れば、愛くるしい光景だが
きっとこれから信じられない力で男を八つ裂きにするのだろう。
俺にはそれを止める勇気などなかった。

ラッキーは男の傍まで寄ると、短い手をゆっくり伸ばし、男をうつ伏せにした。そして男からリュックサックをむしり取った。
これからラッキーの殺戮ショーが始まるのだろうか。ラッキーの表情を見ると、依然、可愛らしく微笑んでいる。とんだサイコ野郎だ。

ラッキーは何かを探しているようだった。
男をなめる様に見た後、リュックサックに手をかけた。
すると、
先程とは違った可愛い泣き声がリュックの中から聞こえた。
ファスナーから小さいラッキーが顔を出した。

「ラッキ、ラッキーー!」

でかいラッキーはそう言うと、小さいほうに近寄り、ひしと抱きしめた。
おそらく母と子だろう。
ハリウッド映画なら、大分尺が取られるシーンである。

俺はこの微笑ましい光景を見ているわけにはいかなかった。
男は死にそうなのだ。彼のやったことは憎らしいが、助けない訳にはいかない。
俺は男を起こし、手を肩に回して引きずっていくことにした。

すると、また先程の引っ張られる感触を感じた。俺は驚いて、振り返るとラッキー親子が微笑んでいた。

「ラッキ、ラッキー!ラッキキ!」

ラッキーはお腹の卵を取り出し、俺に手渡した。
ラッキーの卵は万病に効く。怪我の治療薬としても抜群の効能があるらしい。というのも、ラッキーの卵は胴体と一体化していて、無理やり取ると死んでしまうことから、入手するには倫理的な問題に及ぶ。このため、ラッキーが乱獲された歴史がある。出会えばラッキーだから、「ラッキー」の名がついたと聞くが、なんとも皮肉な名前である。

手渡された卵をどうすればいいか分からず、とりあえず手に持っていると、母ラッキーはボディランゲージで隣を指差し、飲むしぐさをした。
男に飲ませろ、ということだろう。意を解した俺は、固い殻を石で割り、
直に男の口に注ぎ込んだ。

男は飲み込むと、とたんに顔色がよくなった。
満身創痍だった外見も、驚いたことに、傷口は塞がり、自分で立てるようになった。この間僅か数秒である。ラッキーの卵は、奇跡をもたらした。なんだか嘘みたいだが、ホントの事である。

男は自分の体に何が起こったか分からず、ただ唖然としていた。
やがて理解できたのか、男はラッキーにお礼を言った。しかし、殺されかけた相手に治療されるのは妙な気分だろう。

ニコニコしているラッキーに俺も礼を言うと、帰ることにした。


帰りがけに、男はやれやれといった表情で言った。

「ラッキーも以外に腕力あるんですね、油断しました。」

「彼らは意外とやりますよ。ほんとに無事でラッキーでしたね。」と俺。ラッキーの底力など知らないが、彼に合わせた。

「ええ。卵も頂けたし、ほんと貴重な体験ができてラッキーでした。」

男は満足そうに笑みを浮かべていた。

「ところで、昔の人はラッキーと遭遇したら幸運をもたらすと信じてましてね・・・ラッキーという名はそこからきてるらしいです。あやかりたいと思いましたが、親子だったとは知りませんでした。ほんと、トレーナーの風上にも置けないですよね。」

男はそう言うと、苦笑した。

「ラッキーは教えてくれたのかもしれませんね、僕らの行いは間違っていると。遊戯の為に、ポケモンを放し飼いにするのはやはり間違ってる。」


あたりはもう日が落ちていた。ラッキー親子は今頃、無数の星が見える草原で、遅い夕御飯を楽しんでいるんだろうか。なんだか想像するだけで、幸せになった気がした。

ここで、ふと気になることを思い出した。

「そう言えば、ラッキーって人間の言葉が喋れるんですよ。知ってました?」

俺がそう言うと、男はおかしそうに笑いながら言った。

「僕、これでも学者のはしくれでしてね、実はポケモンの生態について研究をやっているんですが、そんな話は聞いたことないですよ。そもそも、言語学的に無理な話でしょ。一体、どこで習うんですか?」

「・・・でも確かに聞いたんですよ、さっき。」

「それは、状況が状況でしたから、彼らの鳴き声をそう解釈したんじゃないんですか。しかし、なんて言ったんです?」

この時、なぜかラッキー親子が再会した姿を思い出した。
俺はとっさに嘘をついた。

「子供は私の命です、とか言ってました。」

「ははは、人間より人間らしいこというんだね。恐れ入るよ。」

作り話だとでも思ったのか、教授は別段興味なさそうであった。


俺はこの事件を機に、バイトを辞めることにした。

辞める時に、園長から孤児のサイホーンをもらった。
貰った時には、手のひらに乗れるぐらい小さかったが、今ではとても家の中にはおけない。
順調に育てば、今年の夏にはサイドンになる。
いつか、サイドンも住めるぐらい大きな家を買おうと思う。


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// 06:36 // 私の創作物 // Trackback(0) // Comment(3)
 たーもりくん2
2007.05.16(Wed)

全国のたーもりくんファン、大変お待たせしました。
新学年を迎え、あのたーもりくんにも僅かな動きがありましたので報告したいと思います。
(その前に、たーもり君って誰だよ?って方は↓に飛んでください。)

たーもりくん
http://blog.goo.ne.jp/aniya-aniya/e/af996b76374190fe5d1a60a375ced29a



本名:たごもり
あだ名:たーもり君
童貞:○
→×
趣味:オナニー、youtubeで海外の爆笑映像を観ること
好きな食べ物:ビッグカツ、アップルティー
好きな女性のタイプ:沢尻エリカ、しずかちゃん
特徴:
・対人恐怖症
・こちらがボケても8割は本気にする天然
・たまに九州の方言で「へんない?へんない?(変じゃない?)」と言う
・夜中に長電話したことを自慢してくる
・細かい計算が得意
・すぐに諦める
mixiを知らない

赤文字・・・最新のたーもりくん情報)


春休み明けの初授業で、たーもりくんは俺に意気揚々と話しかけてきた。

「アニヤ、風俗行ったよ。」


教室が静かだったので、俺は顔をしかめ、小声で返した。

「ヘルス?ソープ?」

「ソープ。俺三回もっちゃたよ。いや驚いたよ、ソープって本番できるんだな。」

たーもりくんは顔を輝かせ、一皮向けた大人の笑みを浮かべていた。
それと同時に、仮性包茎の亀頭みたいな、得たいの知れぬいやらしさも伺えた。

「お前、時間内に三回もったのか?」

「違うよ、春休みに三回ソープ行ったの。」

「よう行くな、学生の分際で。全部でいくら使った?」

「大したこと無いよ、6万ぐらい。」

「もったいねぇ、どうせババアに貢いだんだろ。」

「・・・顔はともかく、よかったよ。特にローションプレイ。」

その時、前で寝ている青年の肩がビクっと反応した。
何がローションプレイだよ、と思いつつ
俺はさらに声を落として、関心なさげに「あぁそう」とだけ言った。


「あ、そういえばさ、尺八って案外気持ちよくないね。」


「尺八ってお前、今時AVでもそんな隠語出てこないぞ。それとさっきから思ってたんだが、お前、普段よりボリューム2倍増しなんだが、勘弁してくれ。」


「ごめん。でも尺八ってもっと気持ちのいいものかと思ったんだよ。でもローションはやっぱりいい。」


「その感動分かるけどさ、まだ声デカイよ。恥ずかしいから勘弁してちょーだい。」

たーもりくんと話していると時々、なんでこいつと会話してるんだろう?とオナニー後のような虚無感を感じる。
ちょうどこの時も、それを感じた。

「あーねみー」

たーもりくんは今日も大学で精一杯勉強し、俺は今日も大学で精一杯欠伸した。
だから、授業が終わると二人はさっさと帰宅した。


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// 01:55 // 私の創作物 // Trackback(0) // Comment(6)
 桃源郷
2007.05.12(Sat)

今何かと話題の、中国の国営遊園地「石景山遊楽園」。

ディズニーのキャラクターをはじめ、キティ、ドラえもん等の豪華メンバーが観光客を出迎え、大いに賑わっているらしい。

中国の知的所有権保護が不十分である、十分な例だ。

この国は何かとやらかしてくれるが、今回のニュースは俺に新たな衝撃を与えた。


「俺らはなんだってできるぜ!」

と、不完全な物を完全だと言い切るお得意の妄言。

今回はそれを裏付ける証拠を、全世界に提示した。







俺はこの画像を見たとき、戦慄を覚えた。

衣装が寸足らずで、人体の素肌が露出しているのだ。

テーマパークに来て、こんな生の部分を見せられては、一気に目が醒めるだろう。


また日本の有名なキャラクターも・・・







「ドラえもんも俺らにかかれば四本指さ。」

両手で8まで数えられる、と言わんばかりだ。

見た目のクオリティーの低さばかりに目が行くが、彼らは独自の視点でこのドラえもんの機能面(ピースサイン)を向上させたのだ。

もはや彼らにとって、デザインなど関係ない。

さらにwebに掲載されている画像を見ると、どのキャラクターもピースサインや、手を振る程度で、キャラクターの個性が反映されていない。

サービス精神というものはそこには存在せず、ただ利己的で人を欺くキャラクター達・・・。



この呆れた中国の現状を、当ブログ同じみのあの方にインタビューを試みた。


「ミッキー?知ってるよ。アメリカ人が考えた、道化なネズミでしょ?あんなの誰だって思いつくよ。」

そう言うのは、横浜で中華料理店を経営しているシェフ、周富徳。







「知的所有権?法律家じゃないんだから詳しくは知らないよ。
意外に知られてないようだけど、エビマヨ広めたのは僕なんだ。(
wiki参照)今じゃ、その辺のコンビニで見かけるほどエビマヨのシェアは拡大してるけど、僕には一銭も入ってこない。考案者無視して、商品として売ってるんだヨ?そっちのほうが問題あるヨ!」

語尾を荒げて周さんは尚も言う。

「ウチのチャーハンだって、確実に味盗まれてるヨ。」

心なしか、今日の周さんのコック帽は小さく、頭部が動くたびに頭皮の地肌が垣間見れた。

それを必死に手で押さえて、ハゲをなんとか誤魔化そうとする周さんを見て、

俺は再び戦慄した。


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// 06:04 // 私の創作物 // Trackback(0) // Comment(8)
 未知との遭遇
2007.05.09(Wed)

このブログの常連、「くら」君。

俺とくら君は、ある掲示板で知り合い、付き合いも5年以上となる。

ネットの付き合いだから、お互い顔は知らないけど、なんとなく他人じゃないような気がしてきた。

それというのも、彼は現在19歳だが、彼が中学〜大学にかけての成長を、彼の文字を通して見ていたからである。

しかし、それでも俺の中で「くら」という人物は現実感のない、揺らいだ存在である。

インターネットの掲示板に書かれている「くら」は、今現在、実態を持ってこの現実にただ一人存在している、と誰が分かろう。

その実態が幾人もいたり、現実の知り合いが、長い間「くら」になりすましているだけなのかもしれない。


あるいは、SFすぎるかもしれないが、仮想現実に生きるヴァーチャルな人工知能かもしれない。

あるきっかけで彼の携帯のメールアドレスを入手し、メールのやり取りもあったが、

それでも俺は、信じられなかった。マトリックスに出てくる、エージェントのように、「くら」は人間を侮蔑した、機械野郎なのかもしれない。


その機械野郎から、今日、俺の携帯にメールが入った。

なんでも、暇なので俺のバイト先の漫画喫茶に来たい、というのだ。

ちなみに、機械野郎は俺と電車二、三駅ぐらいのところに住んでいるらしい。

本人には、俺のバイト先で働きたい意思もあったし、否定する意味も無い。


俺はバイトに入る時間帯と、外見の特徴を伝え、それから「来れば」と半ば挑戦的にメールを出した。

会っても、ろくに話もできないが、それはそれで面白い。



バイトに入り、いよいよ彼を待つことに。

聞いていた彼の服装は、上はジャケットと下は軍パン。

平日の夕方で、客が少なく、来店すればまず間違いなく分かる。

俺は暇を持て余し、ビニール袋をたたんだり、意味もなく机を拭いていたりしていた。

と、その時、背の高い、聞いていた外見通りの人物がぬっと現れた。

彼は目線をどこに合わせればいいか分からず、レジにゆっくり歩み寄った。

俺はまだレジを触らせてもらえないので、見守るしかない。


彼は担当者の説明をただ、聞いていた。その時、俺に気付いたのかも怪しい。

俺はたまらなくなり、その場を離れ、箒と塵取りを持って階段に向かった。

彼から逃げたわけではない。一方的に彼を把握した俺は、(おそらく)俺にきづいてないだろう彼を、別の角度から一方的に楽しもうというわけだ。

斜め上から見た彼は、なんとなく笑えた。



彼は会員登録などの手続きをすませ、個室に入った。

あとで彼から、俺の携帯に部屋番号を教える旨のメールが届いたが、

実はそんなものは必要なく、レジのパソコンで誰がどの席に座ってるか分かるのである。(モニターに部屋番号と名前が表示されている。ちなみに「くら」の本名は以前から知っている)

俺は、「くら」と直接会話して、実態を確かめるために、誘われようが誘われまいが、彼の部屋に行くことは予め決めていたのだ。

「47」

無機質な部屋の前にたち、息を殺してノックした。

機械野郎か、あるいは化生の者か。

俺は震える手で扉を開けた。
(以下、会話のやり取りを脚色なく寸分違わず載せます。)


俺「ハジメマシテ」

(くらは笑っている)

(俺はそこでわざと立ち去ろうと扉を閉めて、また開ける。しかし、くらは理解不能。)

アニヤ「今日はヤバイよ。」

くら「今日は(面接)無理?」

アニヤ「ヤバイ。それじゃ仕事あるんで」

(俺は扉を閉める)


この間、僅か、20秒。初対面に感動も糞も無い。

実際、面とむかうと照れる。

ただ、あの数十秒のやり取りで、通じた気がする。

「くら」の笑顔を見たとき、俺はそれで十分だと思った。


ところで、「くら」が人間かどうかについてだが、それは確かめようがない。

だから、彼の実態が人造人間シリーズ、あるいは仮面ライダーなんとか、もしくはタキシード仮面だとしても依然、不思議はないのである。



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// 01:43 // 私の近況 // Trackback(0) // Comment(8)
 そして全ての子供達に
2007.05.05(Sat)

エヴァンゲリオンの地上波最終回で、登場人物が主人公に向かって、「おめでとう」と言うシーンがある。

もし、それが俺の知人によって再現されたら、感動のクライマックスを迎えられるだろうか。


例えば、俺が忘れかけている
人物、小野君を考えてみる。

小学生の頃、漢字の書き取りのテストがあった。 

たった二文字程度の漢字で十問しか出さないので、誰でも勉強すれば十点近い点数が取れる易しいものだ。

彼は毎回そのテストで0点を取り続け、ついに先生自らの指導を受けることになった。

ここで彼の特徴について言わせてもらうが、外見はいかにも鈍そうなふくよかな体つきで、中身も見た目どおりのアホさを誇っていた。

そんな彼が、先生の命により、ノート1ページをたった二文字の漢字で、合計10ページも書き上げたのだ。

そしてテストの日。

この日も、同じような易しいレベルだった。


その日のうちに小野君の答案は返され、先生は満足げに微笑みながら、皆に言った。

「小野君がんばりましたねー。小野君も頑張れば、できるのです。」

俺はヤツの点が気になったので、覗き込むと、なんと4点だった。

あんなに必死でやったのに、そんな点数なのか・・・。

その時俺は、世の中には頑張っても報われない人間がいることを始めて知った。



また、小野君には別のエピソードもある。

一人ずつ小鉢をもらい、カイワレを育てる授業があった。

当然、毎朝水をあげなければならないので、めんどくさがり屋のカイワレは育ちも遅く、しっかり者のカイワレはしっかり育つ。

小野君は以外にも、毎朝、律儀に水を与えていた。 俺はそれを遠目で見ていて、デブで頭の鈍い小野君の別の一面に、感心していた。

やがて、みんなのカイワレはにょきにょき伸び、しっかり伸びるものもあれば、へなって元気のないものもあった。

ある日、俺は彼のカイワレを見て、愕然とした。

なんと、彼のカイワレは黄色く変色し、しなびていたのだ。

きっと水をあげすぎて、腐らせたのだろう。

彼にかかると、「思いやり」といった善の行いも、裏目にでてしまうのだ。


今、俺は真っ暗な部屋で一人、パイプ椅子に座っている。

不思議なことに、俺の知人が順に現れ、何か言うとスッと消えていった。

 すると突如、前方に明かりが差し、そこには小野君がいた。 醜く太った体つきは当時のままで、申し訳なさそうに萎縮して立っている。

彼はゆっくり目線を合わせると、細い目を豊かにくねらせ、 カメラが対象にズームで寄ったように、彼の顔が俺の視界の全面に出てきた。

そして、あのエヴァのシーンが彼によって再現された。



「おめでとう」



俺はベッドの上で、声をあげて笑った。


 
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// 23:50 // 私の創作物 // Trackback(0) // Comment(10)
 つっちーゴメン
2007.05.01(Tue)

こんにちは、アニヤです。

最近、バイト始めました。

漫画喫茶です。見たところ、同僚の女は腐女子くさいです。どうもそんな臭いがします。

まだ二回しか入っていないけど、二回連続遅刻し、早速店長に叱られました。

その時なんて言われたかというと、

「お店はチームワークで動いているんだ。お前一人の軽はずみの行動で、みんなが迷惑する。」

たかが、漫画喫茶でこんな部活の顧問みたいな、距離感近い事言われました。

俺はなんとなく、申し訳なさそうな顔をしていると、まだ収まらないのか
話は俺の社会性から将来にまで及びました。

いいかげんしんどくなってきたので、ムーディー勝山のように、全部右から左へ受け流しました。

ようやく、終わると、最後に店長が俺に言いました。


つっちーに謝って来い!」


まだ一回しか入ってないのに、そんな愛称の奴なんかしらねぇよ。

だから俺は、それも右から左へ受け流しました。



結局、後で土田君という俺より年下の学生が一緒に入っていた事を知ったのですが、
相手より年上のせいか、気恥ずかしくて謝れなかったのです。

だから、今この場を借りて、つっちーに謝りたいと思います。

つっちーゴメンね。










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// 22:35 // 私の近況 // Trackback(0) // Comment(5)
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